「スリランカ くまもと 2nd」のスリランカカリーに浮んでしまった

昨夜は、タゴカレーで力尽きてしまった私だが、今日のランチから再びカレーを攻める。ホテルで朝食をすませると、午前中はロビーでPCを開き仕事を終わらせた。今日は、1625の便で東京へ戻る。ここ熊本での食事は、ランチが最後だ。店は昨晩のうちに決めたいた。「スリランカ くまもと 2nd」だ。

その名のとおりのスリランカカレーだ。店の名前からすでにスパイスの香りが漂っている。悪くない。人通りで賑う下通りから三年坂通りを東へ入っていくとすぐ店は見つかった。店舗がある2階への階段を登りきり、右手にあるドアを開けた。想像以上の広さと活気に面食らう。60席くらいはあるだろうか。カレー屋さんというよりは、ちょっとしたレストランだった。そして、お揃いのグリーンのポロシャツを着たスリランカ人らしき店員さんたちが、バタバタと動き回っている。ああ、もういい! この異国感。熊本の締めくくりとしては、文句なしだ。

テーブル席に案内され、スリランカカリーを注文した。7分ほどすると、スリランカ人らしき店員さんが注文したものを運んで来た。スリランカカリーは、大きな皿のど真ん中に、お椀で形作ったライスがこんもり盛られ、その周りをクリーミーなオレンジ色のルーがとり囲んでいた。それはオレンジ色のベンガル湾に浮かぶスリランカそのものだった。そして、神の如くベンガル湾へスプーンを入れる。ベンガル湾は深かった。水深2cm。数字で書くと浅いと勘違いしそうだが、体感するそれは、かなりディープだ。そして、一口目を口へ運ぶ。数々のスパイスが脳天を突き抜け、私の脳はベンガル湾に浮かんだ。スパイスのあらさがミルクでまろやかになり、独特の甘さとその後にくる辛さが私の脳みそを揺りうごかす。その味はスリランカだった。

他に表現のしようがなかった。ああ、なんという幸福感。私はしばらくの間、ベンガル湾を堪能した。一口もう一口と、スプーンを口に運ぶ手は休まることを知らない。気づいたら、大皿を平らげていた。もう熊本に思い残すことはない。火の国熊本はスパイス王国だった。店を出た私は、SWISSというケーキ屋でイチゴショートを2つ買い、リムジンバスのバス停へ向かった。

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