村上春樹ワールド

村上春樹の「騎士団長殺し」を
先週買いました。まだ読んでいません。

目下、確定申告書を作成中で、
もし、読み始めてしまったら、
読み終わるまで他のことが
手につかなくなることが怖くて、
とても読み始められません。

もう25年くらい経つでしょうか。
その頃は、まだ高校球児で、
それまでの人生で、まともに本など
読んだことがなかった私が、
はじめて読んだ小説が
「ノルウェーの森」でした。

世の中にこんな面白い読み物が
あったなんて、今まで他の娯楽に
費やした時間が無駄に思えるほど、
衝撃を受けたことを覚えています。

あー、あと数十ページで終わってしまう、
あと数ページで。
読み進むページがもったいなくて、
ついつい、めくる手が遅くなる。

そして、最後のページを
読み終えたとき、

ゴォーーー ゴォーーー

という渦が頭の中で渦巻いたほど、
衝撃を受けました。

今回は、どんな村上ワールドへ
引き込まれてしまうのか、
読む前から、ドキドキします。

村上さんは、心理学者の
河合隼雄さんとの対談で、
小説を書くときに「壁をすり抜ける」
という話をしていました。
顕在意識だけでは、キャッチ
できないストーリーの本流へ
アクセスするというような
意味合いで、おっしゃって
いたのだと思います。

ある雑誌で、いしいしんじさんも、
「文字はただの照り返しに過ぎなくて
その奥にある流れに触れることが、
小説の快感であり、かけがえの無さ」
とコメントしていました。

人を魅了する作品を書く人は、
ワンネスというのか、集合意識
というのか、そのようなところへ、
アクセスする術を、自然と
体得しているのでしょうか。

私もそのうち、ワンネスへ
アクセスできるように
なってみたいものです。

そうすれば、私の文章も
少しは面白くなるでしょうか。

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