本当に旨かった。超自然派テイストのカルナータカー

「暑い」小さく呟いた。私は、カレーを食べるためになぜか住宅地を歩いている。しかも、畑の香りがする田舎の住宅地。ここは、名古屋の藤が丘駅から10分ほど歩いたところだ。本当にあるのかカルナータカー。

それから、また歩くこと数分。車の往来がある通りに出た。道を右に曲がり数十メートルいくと、あった。カルナータカーだ。なぜこんな辺鄙なところに。めちゃめちゃ旨いインド料理屋が、ここに店を構えたのか? それとも、ここに店を構えた地元のインド料理屋がめちゃくちゃうまかったのか? いずれかはわからないが、ともかく評判が高い。

店に入ると、駅からも遠い場所にも関わらずほぼ満席だった。丁度空いていたテーブル席の一角に腰をおろした。おそらく夫婦でやっている感じ。めおとカレーだ。

ランチメニューはAセット1200円。カレー3種とつけあわせ&ドーサ&ライス、そしてチャイがつく。しかも、サンバルとライスはお代わり可能。

Bセット800円。カレー2種とつけあわせ&ドーサ&ライス、そしてチャイがつく。

メニューを見ただけでもコスパ感が溢れ出ている。期待値が上がる。Aセットを注文した。

ステンレスの大きなプレートにのって、Aセットが運ばれてきた。ご馳走だ! まずサンバルからいただく。おお、とても自然な味付けだ。オクラや大根豆の素材の素朴な味が際立ち、スパイスも控えめ。若干のトロみのある舌触りは、オクラから?  サンバルというより薬膳スープのようで、身体に嬉しい感じがする。ほぼ優しさだけでできているようだ。優しさ半分のバファリン以上である。

ココナツカレーは、めちゃくちゃまろやかな甘み。だが、決して甘すぎない。大きめにカットされたカボチャをかじると、これまた甘くてうまい。これも素材の味を活かすために、味付けはほぼ無いような印象だ。

そして注目のドーサだ。生地が厚めのクレープのような見た目と感触。一口含むと、生地の香りの後に若干発酵系の酸味がやって来た。まじか。カレーに無茶苦茶合う。ところで、この香りはどこか懐かしい。絶対に知っているこの香り。わかった! 酒饅頭を噛んだ時のあの感じだ。そういえば、カレーとよくあう、イドゥリーも似たような酸味がある。なんだ、日本のソウルフード酒饅頭も、ドーサも似たようなものじゃないか。そりゃ、旨いと感じるわけだ。

最後に、皮付きレンズまめカレーを口へ運ぶ。うん、これまた皮の香りと微かな渋みが、和食のようだ。カルナータカーさんの味つけがシンプル&控えめなので、余計に和を感じてします。もはや薬膳である。ああ、旨い。スプーンが止まらない。

おかみさんに、ごはんとサンバルのお代わりをお願いした。旨い。スプーンが止まらない。

おかみさんに、ごはんとサンバルのお代わりをお願いした。デジャブのような、3杯目である。

おかみさんに、ごはんとサンバルのお代わりをお願いしたかった。

けど、その前に満腹になった。気持より先に、肉体に限界がきてしまった。腹に余裕があれば、いくらでもスルスルと食べれてしまう。本当に旨い料理というのは、こういうものかもしれない。

ごちそうさまでした。

カルナータカーの場所

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