ネパール家庭料理のカンティプール

「生まれて初めて」といいたくなる駅名だ。大阪の天神橋筋六丁目駅。長い。ここで電車を降りた。18:00を回っているけど、まだ空は明るかった。浪花町郵便局の前を通り過ぎ、額に汗しながら路地を歩く。見えてきたのはグルーンの看板に「ネパール家庭料理とタンドールの店」と書いてある店。ここがカンティプールだ。

外に出ている立て看板のメニューを見ていると、「いらっしゃい」と店の中から元気な声が聞こえてきた。ん?? 私に言っているのか? すると、中からアジア系外国人の店員さんが出てきた。やる気満々な感じだ。勧められるままに店に入る。そして入り口に一番近い席についた。

店内は表から見るよりもずっと広かった。見上げると屋根は外の看板と同じグリーンの分厚いビニール製の幌だった。薄暗くなり始めた空の光が、シートを透過して店内にも若干届いている。壁はトタン。雨の日には、屋根を打つ雨音がよく響きそうな店内。いい、この感じ。好きです。

おっと! メニューを見ていると6,70センチはある、おすすめメニューのブラックボードが、テーブルに置かれた。2名掛けテーブルの向こう側に大きくはみ出したボードの上の方にに、今日のカレーが書かれていた。

その一番上に書かれている、ほうれん草と自家製カッテージチーズのグリーンソースカレー1,100円を注文する。そして定番メニューの中からタンドリーチキン700円、それに普通の大根サラダ500円を注文した。

まず、大根サラダがやってきた。千切り大根の上にきざみのりがかかっている。見た目のスパイス感は全くない。食べてみた。酸っぱいドレッシングは和風だった。なるほど。酒のつまみか。

続いて、ほうれん草と自家製カッテージチーズのグリーンソースカレーがやってきた。どんな味がするのか。毎度この瞬間がたまらない。スプーンをカレーに入れて、口へ運ぶ…。

口の中に広がる緑色の大地とスパイスの香り。おそらく味付けは塩のみだろう。素材とスパイスで味を作り上げている。クリーミーな舌触りとスパイスの刺激が食欲を誘う。時折くる、きざみ生姜の新鮮なか香りが、単調な味にアクセントを加える。

そうこうしているうちに、タンドリーチキンも登場だ! しっかり焼かれた鶏肉から、香ばしい匂いが立ち上る。これだけでメインになりそうなほどのボリューム。かぶりつく。熱い! 口の中に肉汁があふれる。やっぱり熱い! 骨のまでしっかり熱が通っているのに、ジューシーで柔らかい。いける。カットレモンを絞り、さらに噛みつく。レモンの酸味とスパイスと絡み合って宴を盛り上げる。旨い!

それぞれ、結構なボリュームがあったけど、難なく完食。ごちそうさまでした。

お店の場所

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