nandi  広島

広島という土地に来て感じることは、カープのベースボールシャツを来た人が多いということ。特に広島駅周辺。昨日はベースボールシャツを来た40代前半の女性二人組など、いわゆるカープ女子を何組みか見かけた。それから東京では見かけることのない路面電車も、普通に走っていて驚かされる。正確には都電荒川線という電車もあることはあるが、東京中の多くの人は見たことも利用したことがないと思われる。そして、昨夜はライトアップされた原爆ドームを観ることができた。何度か修復工事が行われ、材質など当時のままではないかもしれないが、それでも原爆を語る力は衰えていないように感じた。

さて、広島駅から路面電車にのりこみ中電前で下車。そこからお店へ徒歩2分。木曜日の夜の営業はやっていないとのことで、昨夜は断念して、今日やってきた。3階建てコンクリートビルの1階にあるnandiは素朴な見た目だ。使い古された木製のドアを入った。直射日光が照らす表から入ると、店内はやや薄暗いように感じた。店員さんにカウンター席へ案内された。ここの店主は、東京にある老舗のインド料理店で修行をつみ、2011年に広島中区にnandiをオープンしたとHPで読んだ。やはり、ここは店名にもなっているnandiカレーを注文するとしよう。

「すみません! ナンディーカレーで」
「ありがとうございます、ドリンクはどうされますか?」
「じゃあ、ラッシーで」

しばらくしてナンディーカレーが運ばれて来る。卵型の白いプレートに黄色いサフランライスが丸くこん盛りと。その脇にはキャベツなどの副菜が盛られている。そしてボール型の白い器には、サラサラしたダークブラウンのカレーが。見た目は辛そうだ。私は、1投目のスプーンをいれ、カレーを口へ運んだ。香り高いスパイスのブレンドが鼻腔を突き抜けた。これこれ! 私は嬉しくなった。ダークな辛さだが、ボンベイのカシミールカレーほどの辛さはない。コクが際立つカレーは、食べているうちにどんどん次が欲しくなってくる。自然とスプーンの回転数があがる。副菜のキャベツも混ぜながら、さらにスプーンが回転数をあげる。そして、最後の一滴までかき集めるように口へ運び完食。食ったー! ナンディーカレーはあと引く美味さだった。おかわりしたい。しかし、そんな衝動を抑えつつ、私は店を後にした。
なぜなら、夜もカレーを食べる予定なのであった。