御堂筋線本町駅7番出口をでて徒歩1分。雑居ビルの2階へ上がるとスカイブルーのビビッドな壁にラスタカラーのペイントが目に飛び込んできた。アフリカ料理やか、パイプショップか? いやいや、ここがレベルカレーである。
白い木製のドアを開ける。店の中は中央のキッチンを取り囲むようにカウンター席がぐるりと並んでいた。
先客が4、5名カレーを食べている。みな常連さんぽい雰囲気だ。店主らしき男性が1人だけ。奥の方でカレーを黙々と作っている。若干のアウェー感にやや気後れする。空いている席に座りメニューをのぞいた。
定番チキンカレーにしよう。さて問題は、声をかけたほうがいいのか、それとも声をかけられるのを待ったほうがいいのかということだ。迂闊に声をかけて、いなされるのか。無難に待って、注文を催促されるか。カレー屋のカウンターで40代の男が葛藤である。
「すみません、いいですか?」
「後で、伺いますので」
と、そっけなくいなされてしまった。こっちだったか……。程なくして前のお客さんのカレーが出来上がり、注文を取りに来てくれた。
「チキンカレー、大盛りで」
定番チキンカレーは、大きめのチキングリルが2つ&チキンキーマという内容だ。早速キーマにスプーンを入れた。カレーの中に山椒と胡椒のつぶつぶいがいる。折噛み潰すと新鮮なスパイスの香りか口内にファーッと広がっていく。ああ、いいですね。いいですね。この山椒と胡椒の椒コンビ。「椒」は、かぐわしいという意味を持つ漢字だ。まさにかぐわしいカレーに仕上がっている。
カレーの方は、スパイスのエッジが立ったシンプルなチキンカレーだ。辛いが辛すぎず、バランスよく仕上がっている。
カレーにラスタな感じは全く感じないが、これぞスパイスカレーといった味に満足。
ごちそうさまでした。
レベルカレーの場所