ミールスの真骨頂を味わいたければ、TADKA(タダカ)へ行け!

あー寒い。今日の最高気温は6度。さすがは京都の冬だ、底冷えがする。天気はいいが雪が降ってもおかしくない気温だ。久しぶりの京都出張につき、どこでランチを食おうかと新幹線の中で思案していたが、結局ここに来る結論にたどり着いた。TADKA(タダカ)だ。以前来た時の味が忘れれない。なにか突出したものがあるわけではないが、なぜかもっと欲しくなる。量があるのにまだまだ食いたい。そんな気持ちになる味だった。そのすべてが高いレベルで安定しているカレーだ。

烏丸御池駅から3分ほどのところに店がある。店の前まできたが、まだオープンしていないようだ。誰も並んでいない。腕時計をみたら11:50だった。開店を待つ間、1本仕事の電話をかけることにした。道を挟んで店と反対側の駐車場で電話をしていると、2人女性の客がやってきて店の前に並んだ。そして、数十メートル向こうから、この店に並びそうな雰囲気の人達が歩いてくる。あまずい、早くきたのに満席になってしまったら元も子もない。手短に電話を済ませて、女性客達のあとに続いた。

【メニュー】

ベジミールス 1,050円

ノンベジミールス 1,150円

スペシャルミールス 1450円

前回は、スペシャルミールスを食べた。今日は、胃に優しそうなベジミールスの大盛りにしよう。なぜなら、実は一昨日までノロのような症状で体調を崩し寝込んでいたのだ。「そんなあんたがカレー食うな! しかも大盛りで」と言われそうだ。でも、しかたがない。ここ3日間は絶食&おかゆでカレーをくっていないのだ。とにかくスパイスを注入したいという、禁断症状が出始めている。エゴが我慢できないのであった。後のことは、考えないようにしよう。

ミールスは、金属の大きなワンプレートにのってやってきた。2種類のカレーにヨーグルト、そして副菜が2種。型で盛られた大盛りのライスの上にはパパドが。ライスは盛りすぎで崩壊が始まっていた。

テーブルには「ミールスの食べ方」が置いてある。几帳面な私は、それを読んで正しい食べ方を学ぶ。

カレーを味見する。……。はぁ、と息が漏れる。なんだろうこの味は。「旨い」の一言で表すには、もったいなさすぎる味。言葉でどう表現したらいいのか……。その微妙な、絶妙なスパイス使い。モネが描くパステル調のインドの田園風景。遠くに沈んでいく夕日の鮮やかさと、夜の帳が降り始めた山影の深さ。そんな風景画が脳裏に浮かぶカレーだ。病み上がりの胃袋にも優しい気がする。

それぞれを、丁寧に味わいつつライスが残り3分の1ほどになった頃、ミールスの饗宴(共演)が始まるのだ。私はいつもこの時を楽しみにしている。別々のカレーを混ぜ合わせて食べる。ヨーグルトとカレーを混ぜ合わせて食べる。全部を混ぜ合わせて食べる。そうなんだ、それぞれが混ざるとまた違う味が産み出され、しかも旨くなる。これがミールスの真骨頂といえよう。じゃあ、最初から全部混ぜちゃいないよなんて、野暮なことは言わないでおくんなさい。嗜みというものがあるのです。

店舗情報

【時間】
12:00~14:30(L.O.14:00)、18:00~22:00(LO21:00)

【休日】
日曜・月曜

【住所】
京都府京都市中京区押小路通高倉西入左京町138 バインオーククリビア 1F