南洋亭のスープカレーはカレーの枠を通り越え・・・

もう、あれから5年も経ちました。当時まだ妻でなかった妻と一緒に、ここでスープカレーを食べにきたのです。今回は妻になった妻と一緒です。あの頃の美味しいスープカレーの記憶が今でも残っています。また今度行こう行こうと思いながら、なかなか逗子へ来る用事もなく、また車がないとアクセスしにくい葉山の海岸沿いにあるため、気づけば5年も経ってしまいました。

車で海岸沿いの道を走っていると、青い空に映える2階の朱色の壁が見えてきます。時刻は14:30過ぎ。ランチタイムが終わっていないか心配でしたが、どうやらまだ大丈夫でした。

外階段から2階へあがり店に入ると、はっとしました。眼前には葉山の海景色が広がっていました。そういえば、5年前もこの景色に心動かされた記憶があります。テーブル席から臨む紺青色の海は、午後の日差しを吸収しさらに青さを増しているようです。

メニュー

  • 彩り野菜のスープカレー(野菜をおいしく食べる) 1,200円
  • 子産石コロッケと野菜のスープカレー(イチオシ!) 1,300円
  • 北海シーフードのスープカレー 1,500円
  • 草食セット  1,300円
    季節の前菜/十種野菜+旬菜のスープカレー/十五穀米/Coffee または 紅茶
  • 肉食セット  1,600円
    季節の前菜/十種野菜スープカレー/豪快フライドチキン/白ごはん/Coffee または 紅茶 etc.

昼時もとうに過ぎ去り空腹感もピークに達しています。メニューは、シフードベース、チキンベース、セットメニューがあります。普段なら優柔不断な思考にあれこれと惑わされることになるのですが、今の気分は「ガッツリ」なので、「肉食セット」を選びました。

まずはじめに前菜のサラダがやってきました。酢をベースとしたさっぱりドレッシングが食欲を刺激します。カレーセットの前菜というよりはコース料理のサラダのようなクオリティーに仕上がっています。

続いて豪快にやってきたのは、大きめのボウル皿に入ったスープカレーと、朱色のさらに盛られた白いライスと、豪快な自家製フライドチキインです。チキンの香ばしい香りと、カレーのエスニックな香りがブレンドされ、食欲をすこぶる刺激してきます。ああ、もう我慢ができません。私は豪快にフライドチキンにかぶりつきました。

味付けは、塩と胡椒のみ。シンプルなだけに素材と調理法で味の良し悪しがきまります。パリっとした食感を突き抜けたあとの、柔らかな肉の感触とジュワッとくる肉汁の香り。もはや言葉は無用です。

さて、それではいよいよスープカレーにスプーンを投入し、口へ運びました。スパイスは主張し過ぎず、素材の味を生かす程度に抑えられています。ベースのスープは濃くなく、薄くもなく、しっかりと味が整っていて、料理人の丁寧な仕事ぶりが味をつうじて伝わってきます。北海道のスープカレーのように、旨いけど店舗拡大によりにより画一化されてしまった味ではなく、一皿一皿丁寧につくる料理人の心がそのまま味に現れているような素敵な味わいです。カレーの枠を通り越し、料理としても一度は食べてみる価値のある一皿です。

南洋亭 店舗情報

【営業時間】
11:00~15:00(14:30L.O.)
17:00~21:00(20:00L.O.)
※スープが終了次第閉店。

【定休日】
木曜日

【住所】
〒240-0105 神奈川県横須賀市秋谷5290-1