ボタニカリー 大阪

うわー、こりゃあ日当は43度くらいあるな。また炎天下の中、並ぶのだろうか。御堂筋線の本町駅からボタニカリーへ向かう途中、そんなことを考えすこし憂鬱になった。スマホで場所を探しながら歩く。もう既にボタニカリーが入っているテナントビルは見えているはずだが全くそんな気配がない。人気店と聞いていたので、てっきり通りに行列が出来ているかと思っていたが。まさか今日は休みか? しかし、すぐにその理由がわかった。住所が1階の店舗だったので、てっきり路面点だと思っていたのだけど、通りからビルの奥へ入ったところに店舗があったのだ。表からビルの中の方を見ると、店舗の前に既に何人かの人影が見えた。

ついている! どうやら今日は空いているらしい。並ぶことなく店に入ることが出来た。時刻は正午少し前。カウンター席に案内されメニューを見ていた。すると背後から男性に声をかけられた。

「こんにちは! ちょっといいですか?」
明るく親しげな声だったので、てっきり知り合いかと思った。といっても関西方面に知り合いは殆どいない。誰だろう? 振り向くと30歳前後の男性だった。

「秘密のケンミンSHOWという番組でして」

「はあ」と応える。どこかのテレビクルーらしいが、普段テレビを観ないので、その番組のことは全く知らない。

「よくこのお店にはくるんですか?」

「初めてです」

「府民のかたですか?」

「いえ、東京から来てるんです」

「ああ、そうなんですか。実は番組で府民の方にインタビューをさせて頂いていたんですよ」
といって、ディレクターらしき人は残念そうにしていた。しかし、後から入ってきた男の人にどうやらインタビューの許可をもらえたようだった。ということで、わたしはボタニカリー × シュリンプカレーの合いがけ大盛りを注文する。

そうこうしているうちに、注文したカレーが運ばれて来た。藍色の大きな皿の真ん中に、丸く盛られたライス。その右側にボタニカリー、左側にはシュリンプカリーがかかっている。この2種のカレーを真ん中で隔てるように、ライスの手前に小さくキューブ型にカットされた、白と黄色のピクルスが。ライス奥側には色とりどりの野菜、スライスチーズ、副菜が盛り付けられていた。すでに見た目で美味しいカレーが完成していた。

一投目のスプーンを入れ、カレーを口に運んだ。ふんふん、なるほど。まろやかな味の後ろからスパイスの刺激がやってくる。しかし、それほど強烈という訳でもない。続いてシュリンプカレーへスプーンを入れる。こちらはエビの出しが効いているが、ボタニカレーと大きく違う味ではない。交互に食していくが、後半になってこのカレーの真骨頂が現れてきた。左右のカレーと、前後のピクルスと副菜が渾然一体となり、ボタニカリーのカオスな味が出現したのだ。しかも、これがたまらなくイイ! もっと早く混ぜておけばよかったと後悔するくらいに、美味さを増していた。まあ、また今度来た時にじっくり味わうことにしよう。